💧集中力と持久力を左右する「水分補給の科学」|パフォーマンスを支える“飲み方”の基本

健康

🧠「喉が渇いた」は、すでに手遅れ

運動中、「喉が渇いたから水を飲む」は実は後手の行動
脱水によるパフォーマンス低下は、体重のたった2%の水分が失われるだけで明らかに起こることが、数々の研究で分かっています。

体重減少率 起こる変化
−1% 運動持久力が低下し始める
−2% 集中力・反応速度が大幅に落ちる
−3%以上 筋肉けいれん・吐き気・判断力低下

たとえば、60kgの選手が練習で1.2kgの汗をかいたら、それだけで体重の2%を失っている計算になります。


🔥運動中の体内では何が起こっているのか?

  • 筋肉が発熱し、体温が上昇

  • 血液の約半分を「冷却&発汗」に使う

  • 体液が濃縮され、ドロドロに

  • 酸素や栄養の循環が遅れ、動きが鈍る・思考が止まる

水分が不足すると、血液量が減り、「エネルギーがあるのに使えない」状態になります。
まさに「ガソリンはあるのにパイプが詰まってる車」のような状態です。


🧪水分補給の種類と目的を理解しよう

種類 特徴 適したタイミング
💧水(H₂O) 吸収が早く、無害。短時間の運動には最適 起床後、軽い練習
⚡スポーツドリンク 電解質(ナトリウム・カリウム)+糖質入り 持久走、炎天下、試合前後
🧂経口補水液(ORS) 医療レベルの水分保持力 脱水症状時・熱中症対策
🧉炭酸飲料・カフェイン系 吸収遅く、利尿作用あり ❌運動中には不向き

特に夏場や屋外競技では、「水+塩分+糖分」すべてが必要です。


🕒タイミング別・理想の水分摂取スケジュール

🌅 起床後

  • コップ1杯(200〜250ml)

  • 睡眠中に失われた水分とナトリウムの補給

🏃‍♂️ 運動前(1〜2時間前)

  • 500ml程度を小分けで

  • スポーツドリンクまたは塩入りの水でも◎

  • “体を水で満たしておく”のが鍵

💦 運動中

  • 15〜20分おきに200〜250mlが目安

  • 強度や気温に応じて調整

  • 「渇いた」と感じる前に飲む!

🧊 運動後

  • 失った水分の1.5倍を目標に摂取

  • 例:1kg減ったら1.5Lを目安に

  • 電解質も合わせて補給(スポドリ or 経口補水液)


🔁「吸収率を高める」飲み方のコツ

  • ❌ 一気飲み → 吸収されずに尿として排出される

  • ✅ 小まめに、こま切れで → 胃腸にやさしく吸収効率も良い

  • ✅ 冷たすぎず、常温〜やや冷たい程度がベスト(5〜15℃)

また、スポーツドリンクを水で1:1に割ると、糖質とナトリウムの濃度が吸収にちょうどいいバランスになります。


🧍‍♂️年齢・体格によっても必要な量は違う

区分 目安の発汗量/時間 補給の目安
小学生 約0.5〜1L 500ml〜1Lの準備が必須
中高生 約1〜2L 1L以上を分けて飲む
大人 約1.5〜3L 汗のかきやすさで調整

💡特に成長期の子どもは“喉の渇きに鈍感”
本人が「大丈夫」と言っていても、こまめに飲ませる工夫が必要です。


🌡️水分が足りないと起きやすいスポーツトラブル

  • 熱中症

  • 足のけいれん(ミネラル不足)

  • 意識の低下・判断力のミス

  • 筋肉の張りやケガが治りにくい

  • 食欲不振・睡眠障害(体温調節不全)

特に夏場の部活や試合では、“水分管理”が勝負のカギを握っていると言っても過言ではありません。


🎯パフォーマンスを上げたいなら「飲むトレーニング」も必要

水分補給は、ただの“補助”ではありません。
それは戦術であり、身体管理の柱です。

毎日の食事やトレーニングに意識を向けるのと同じくらい、“飲むこと”にも意識を持つだけで、運動の質が大きく変わります。


✅ 今日からできる水分補給の実践リスト

  • 起床後は必ず水を飲む(リセットの合図)

  • スポーツドリンクは「濃すぎないように」調整する

  • マイボトル持参で、飲み忘れを防ぐ

  • 練習後の体重変化を記録して、必要量を見極める

  • 夏場だけでなく、冬の乾燥時期も意識して水分を取る

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