💡「休日にたっぷり寝ても疲れが取れない」のはなぜ?
「平日は5時間睡眠だから、土日は10時間寝よう」
「平日の疲れを、週末にリセットしたい」
このような“寝だめ習慣”、実は疲労回復にとって逆効果になることがあるのをご存じですか?
たしかに、休日の朝ゆっくり寝るのは気持ちいいですが…
実はそれが体内リズムを大きく狂わせ、月曜日の不調を悪化させる原因になっているのです。
✅寝だめが疲れを「余計に蓄積させてしまう」理由
🔸① 体内時計がズレて“睡眠リズムの乱れ”に
人間の体には、24時間の「体内時計」が組み込まれています。
この時計が規則正しく働いていれば、自然と寝つきが良くなり、朝もすっきり起きられます。
しかし、週末に昼まで寝てしまうと…
✔ 朝日を浴びる時間が遅くなり、メラトニンの分泌が乱れる
✔ 夜に寝つけず、日曜夜に「睡眠負債」が発生
✔ 月曜朝に“強烈なだるさ”が襲う
これを「社会的時差ボケ(ソーシャル・ジェットラグ)」と呼び、睡眠医療でも大きな問題とされています。
🔸② ホルモンの分泌タイミングが狂う
体内時計の乱れは、ホルモンの分泌スケジュールにも悪影響を及ぼします。
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起床時に分泌される「コルチゾール(目覚めホルモン)」
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就寝前に分泌される「メラトニン(眠気ホルモン)」
これらのタイミングがズレると、眠りが浅くなり、日中もだるさが抜けにくくなるのです。
🔸③ 「寝すぎ」そのものが体調不良を引き起こす
長時間寝ることで、以下のような不調を訴える人も少なくありません。
✅ 頭痛や肩こり
✅ 胃腸の不調
✅ 気持ちの落ち込み
✅ むくみ・血流の悪化
「寝る=回復」ではなく、「適切な時間とリズムで眠ること」が何より大切なのです。
✅理想の睡眠時間とリズムとは?
🔸一般的な大人に必要な睡眠時間
成人にとって理想的な睡眠時間は、**7時間前後(6.5~8時間)**が推奨されています。
ただし、時間よりも重要なのが「リズムの安定」。
✔ 平日と休日の起床時間の差は“1時間以内”
✔ 毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起きる
✔ 寝る前の習慣も一定に保つ(ストレッチ・入浴など)
これだけでホルモンの分泌が整い、深い睡眠へ入りやすくなります。
🔸「週末の睡眠」で意識すべき3つのポイント
✅【①】起床時間は“平日+1時間以内”に
→ 休日も9時までには起きるように心がける
✅【②】昼寝は“15~20分”までにとどめる
→ 夕方の昼寝や1時間以上の仮眠は夜の寝つきを悪化
✅【③】夜更かしは避ける(特にスマホ)
→ 寝る前のブルーライトはメラトニンを抑制
✅それでも眠くて仕方ないときはどうすれば?
「それでも週末は眠くて…」「寝ないと翌週が持たない…」という方も多いはず。
その場合は、“質の高い睡眠”にシフトしましょう。
🔸疲れを取るなら“ゴールデン90分”を意識!
入眠直後の最初の90分は、ノンレム睡眠(最も深い眠り)が訪れます。
ここでしっかり深く眠れれば、たとえ睡眠時間が多少短くても、回復効果は大きく高まります。
📍快眠の工夫:
-
寝る1時間前に入浴(40℃のお湯で15分)
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寝室の温度を18〜20℃前後にキープ
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ホットアイマスクや耳温めで副交感神経を優位にする
🔸おすすめの“回復サイクル”一例
時間帯 | 行動 | 回復効果 |
---|---|---|
6:30〜7:30 | 起床+朝日を浴びる | 体内時計リセット |
12:30〜13:00 | 昼食後15分の仮眠 | 午後の集中力UP |
18:30〜19:00 | 軽い運動 or 入浴 | 寝つきを良くする |
22:30〜23:00 | 就寝 | ゴールデン90分を活かす |
✅疲れない人は「寝だめ」しない。リズムで回復している
多くの“疲れが残りにくい人”は、毎日の生活リズムが整っているのが特徴です。
✔ 一定の起床・就寝時間
✔ 朝日を浴びて体内時計リセット
✔ 夜の光・音・温度に気を使っている
だからこそ、長時間寝る必要もなく、短い時間でも効率よく疲労を回復できるのです。
✅まとめ:「寝だめ」よりも「日々の質」が鍵!
疲れを根本から解消したいなら――
☑ 休日も起床時間を極端にズラさない
☑ 毎日の睡眠環境・前後の習慣を見直す
☑ 睡眠時間ではなく“質”を高める
この3つを心がけてみてください。
寝だめではなく、リズムある眠りこそが「最高の回復法」。
明日の元気を作るのは、今夜の眠りと、週末の過ごし方です。
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